Bug Type

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ブック

石田和幸

YEAR
2025
AD, D
石田和幸

2025年に開催したドローイング展での展示作品をまとめた作品集。 「誤読性」をテーマにした、文字をモチーフにしたドローイングを収録。「文字という明確な意味や目的を持つものに対して曖昧さを取り入れるとどうなるだろう」というところから制作が始まった。ひらがなを意識しながら、くねらせ、重ね、分解した文字(のようなもの)をたくさん書いていると、知っているようで全然知らない頭の奥が痒くなるようなおかしな感覚が生まれてきた。読めそうで読めないこの不思議な感覚を、可読性とは逆の「誤読性」と呼んでみることにし、そんな誤読性を通してわかりやすさや理屈とは異なる「グラフィック」の魅力を探った一冊。

絵や形を書くとき自分が「機械になっている」ような感覚になり、嬉しい時がある。ルールを決め、それに従い黙々と手を動かす。その時はルールにきちんと従うことが重要で、きちんと従う中で無理が生じて形は破綻し、予期せぬ結果が生まれる。デザインソフトのバグによって生まれる破綻した形が、PCで生み出されるマチエール、表現の一部としてグラフィックデザイナーたちの中で定着したように思うが、この作品ではそんな機械的なエラーを生む構造を手で再現することにより、手描きでありながらも機械的なマチエールを生み出そうとした。 野生的な手描きの良さとは違う「機械的な手描き」の良さと遭遇してなんだか嬉しくなった。